サービス内容などにより支給額が変わる介護報酬

2000年から施行された介護保険は、高齢化や老老介護の社会的背景をもとに高齢者が住みなれた地域で生活が送れるようにと導入された社会保障制度の1つである。
介護保険は40歳以上の人の介護保険料と税金でまかなわれている。

市町村を保険者といいサービスを利用できる人のことを被保険者という。
被保険者は40歳以上の人だが、40歳から64歳の人が介護サービスを受けるには対象となる疾患があり要介護認定を受けた場合に限られる。

認定を受けた要介護者または要支援者がサービスを受けると事業所に介護報酬が支払われる。
サービスの内容などにより支払われる介護報酬の金額は違う。
基本的には1単位10円であるが、事業所や施設の所在地に応じて定められており市町村によっては10円以上の所もある。
低賃金などの問題を抱える介護業界において、支給される介護報酬は良い方に向かうための重要な存在といえるだろう。

介護報酬の請求の流れだが、まずケアマネージャーが利用者や家族とプランを立て、事業所はケアマネージャーが立てたプランに基づいて利用者にサービスを提供する。
そしてサービスを提供した実績を月末にまとめ、プランを立てたケアマネージャーに送る。
ケアマネージャーは実績に基づいて給付管理票を作成し、サービス提供費の請求をする。
事業所は実績から介護給付費明細書を作成し翌月の10日までに各都道府県の国保連合会に提出。
ケアプランに予定として載っていても実際に提供しなかったサービスについては請求しない。
給付管理票と介護給付費明細書がきちんと合致すれば保険者から介護給付費が支払われるという流れだ。